ひよっこエンジニアの備忘録

日常とかSEとしての備忘を書いていきます。

CCNP更新しました

2018年夏に取得したCCNPの有効期限切れがせまっていたので先日更新してきました。
(本来は2021年夏に期限切れでしたが、コロナの影響?で6か月間有効期限が延長されていましたので助かりました笑)

以前の試験形態ではSwitch/Route/Trouble Shootの3つの試験に合格するとCCNP認定、
更新時はこの中の1つを受験して合格すれば更新可能でした。
ところが2020年2月末にCCNPが改定されて、コア試験(1科目)とコンセントレーション試験(5科目)に分かれ少し複雑化しましたね。
私も正直何をすれば更新認定されるのか分からなかったので、更新方法と所感を残したいと思います。

[CCNPの更新方法]

結論、以下いずれかの条件達成でCCNPを更新することができます。
①コア試験に合格する
②コンセントレーション試験2つに合格する
③CCIE筆記試験1つ、もしくはラボ試験の1つに合格する
④80 CE クレジットを獲得する、またはコンセントレーション試験の1つに合格したうえで40 CE クレジットを獲得する
www.cisco.com

一般的には①か②を選択するパターンが多いかと思います。
※CCIEの試験に合格する自信があるのであればこちらも選択肢に入りますが、難易度が非常に高く受験料も高額、
 クレジット獲得はCisco公式の研修を受講することで獲得できますがこちらも割と高額です。

私はこの中で②の「コンセントレーション試験2つに合格する」を選択して更新しました。

[コンセントレーション試験]

コンセントレーション試験は以下の中から選択となります。

試験名称 試験概要 試験時間
300-410 ENARSI L3・VPNに特化した試験 90分
300-415 ENSDWI SDWANに特化した試験 90分
300-420 ENSLD ネットワークデザインに特化した試験 90分
300-425 ENWLSD 無線LANデザインに特化した試験 90分
300-430 ENWLSI 無線LAN実装に特化した試験 90分
300-435 ENAUTO ネットワークの自動化に特化した試験 90分

ENARSIはベーシックなNW知識を問われる試験なので、基本的にはENARSI+もうひとつ選択になるかと思います。
※もちろんENARSIが必須という訳ではないので、例えば無線LANが得意な方はENWLSDかENWLSIを受験するという選択もありです。

私はここ1年半ほどSD-WAN導入のプロジェクトに関わっていたということもあり、ENARSIとENSDWIの2つを受験しました。

[試験の所感]

■ENARSI
まずはENARSIを受験した所感を記載します。
ENARSIは過去のCCNP RouteとTrouble Shootを合体させたような試験で、特にルーティング(OSPF/EIGRP/eBGP/iBGP/RIP)やVPN関連(DMVPN/MPLS)の問題が多く出題されます。
シミュレーション問題はなく、すべて選択問題です。Cisco試験あるあるですが日本語で受験すると直訳のせいか意味の分からない問題文と出くわすことがあるので英語に自信がある方は英語受験のほうがよいかもしれません。

トラブルシュート系の問題も多いので、ルーティングがどのように回っているのか?、AD値の優先順位は?、Route-mapによって再配布対象のプレフィックスネクストホップがどう変化するか?を頭の中でイメージできないとすぐに時間切れになってしまうなあ…と感じました。
机上の勉強だけですとどうしてもダイナミックルーティングのイメージが難しいと思いますので、受験前に実機やシミュレータを使ってラボを組み立ててしっかりとロジックを理解しておくことを強くおすすめします。

またこの試験ではMPLSやQoSの問題が結構多い気がしました。(昔はそもそもCCNPでは範囲外だった気がするのですが…)
そのためMPLSの動きや特徴(LERやLSRの役割、LDPの動作)はもちろん、PEルータで実装されるVRF(RD/RT)やBGP(address-family/community)の技術、またQoS(shape/police/CoPP)についてもしっかり勉強しておいたほうが良いかと思います。※たまたまかもしれませんがQoSのMarkingやSchedulingは出題されませんでした。

CCNP Switchで出題されていたAAAやSNMPのような管理系プロトコルの知識に加えて、問題数は少ないですがDNACやREST API系の問題も出題されます。
もともとENCORの勉強をしていた方は既に勉強されている内容だと思いますが、いきなりENARSIを受験される方はこの辺りもしっかりと抑えておいたほうが良いでしょう。

■ENSDWI
続いてENARSIを受験した所感を記載します。
ENSDWIはCisco SD-WAN(旧Viptela)に関する問題が出題される試験です。
こちらの試験もシミュレーション問題はなく、すべて選択問題です。例によって英語に自信がある方は英語受験をおすすめします。。
正直SD-WANに触れて、ある程度機能やロジックを把握されている方であればそこまで難易度は高くない試験かなといった印象です。

ただし慣れている人ほど逆に苦戦するかもと思ったポイントがありました。

それはポリシーに関する問題です。
もちろん勤めている会社によって運用ルールが異なるためすべての人に当てはまるわけではないと思いますが、ポリシー関連の問題はCLIテンプレートではなくvManageのウィザードで構成する前提で出題されました。
私は初めてvSmartのポリシーに触れた時からCLIテンプレートを使ってポリシーを設定していましたので、vManageのウィザードを介したポリシー設定方法が分からなく少し苦戦してしまいました。。
会社で自由にいじることができるvManageがあるようでしたら、vManageのウィザードを使ったポリシー作成方法も学習しておくことをおすすめします。。

また問題数は少ないですがCloud OnRampやCloud OnColocationに加え、CiscoUnbrellaに関する問題もありましたので、Cisco SD-WANと連携して動作するオプション機能についても一通り勉強しておいたほうが良いかと思います。
あとはControl Connectionが張れない場合のエラーコードだけ見せられて原因は何か?と聞かれる問題があります。
丸暗記でよいのでshow control connections-historyを打った時に表示されるエラーコード一とエラー内容のセットを覚えておくと役にたつかと思います。



また3年後の更新に備えて今回勉強した内容を記事として残して置ければ良いなと思っていますので、しばらくこのブログを放置していましたが今後またぼちぼち更新していきたいなと考えてます。